タンマ君のレース完走記その2  
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第19回サロマ湖100kmウルトラマラソン完走ぼや記 2004年6月27日

きっかけ
1月にKenちゃんが「タンマさんが出るなら、僕もサロマに出ますよ。」と言った時、「シメタ。」と思ったね。ワシの愛読書には「マラソンのためには、最低1年間のトレーニングが必要だが、100km走ならば、半年で十分だ。」「100kmを14時間かかってよいのなら、マラソンで4時間を切ることの方がはるかに難しい。」て書いてあったのを覚えていたからね。サロマは6月。半年、先さ。ワシは、翌日、エントリーをしちゃったよ。でも、Kenちゃん、その後、ずーっと申し込みの完了しなかった。

練習
でも、肺炎に罹ったり、脚を壊したりで、1月は94km、2月には191kmしか走れなかった。レースも3つ、キャンセル。3月、東京・荒川には漸く間に合って、279km。だから4月、5月は気を入れて練習したね。週末毎に40kmから70km走。うどんラン、スーパーうどんラン。わぐさんを先頭に沢山の人が練習に付き合ってくれたよ。サポートもいっぱいして貰ったしね。4月は418km、5月は441km、走り過ぎないことに気をつけたよ。でも、やっぱり走り過ぎたのか、左膝裏の腱を痛めたよ。6月初めのRUN & BBQの時には、ついに脚が動かなくなったよ。で、6月は疲労を抜くことに専念。レース1週間前まで、走った日より、走らなかった日の方が多かったさ。不安だったね。膝は治っているんだろうか?脚は緩んでいないんだろうかってね。でも、レース1週間前の「そうか公園練習会」で30kmペース走を走って、完走を確信したよ。もう大丈夫だってね。それに、やるべきことはやったし、たとえ失敗しても練習に悔いの残ることは何もないって、精神的にも落ち着いたよ。

スタート!
朝2時から、皆、よく喰うねぇ。バイキングだからかねぇ。昨夜の夕食もバイキング、ウルトラランナーはこんなに喰うのかっていうほど食べていたのにねぇ。ワシもつられて、腹いっぱいまで喰っちゃったよ。腹八分にしておかなきゃいけないのにね。ま、スタートまで3時間もあるから、それまでにこなれるだろうけどね。
バスの出発は3時20分。車中、皆、寝てるよ。スタート3時間前に体を目覚めさせなくてもいいのかねぇ?ワシは普段から5時間寝れば十分。9時には寝たからね。暇だから脚のストレッチでもしてよーっと。
さーて、着いたね。体育館で準備しよーと。あれ、すいてるねぇ、がらがらだよ。皆、どこで着替えしているのかねぇ。Kenちゃんもさんすりーさんも来ないねぇ。それじゃ、ゴンさんの指示に従ってトイレに行っておこーっと。ダメだーっ、全然、出ない。仕方ない、もうスタートに並ぶか。うわーっ、仮設トイレの前は長蛇、長蛇、長蛇の人の列だね。トイレの数が少なすぎるんだよね。スタート15分前だね。あれっ、今頃、催してきたよ。仕方ないねぇ。どら、すいてる体育館のトイレに戻るか。あれっ、ここにも列が。もうスタート5分前だよ。待ちきれずに前に並んでたランナー達がバラバラと出て行ったよ。あと3人。ここで1分、2分遅れたってねぇ、10何時間のレースには影響ないしねぇ。おっ、やっとワシの番だよ。ワシは早弁と早○ソは得意なんじゃ〜!それっ!
「スタート30秒前!」おーっ、間に合ったよ。近道、近道と。わーっ、ここはどこだーっ。全然、判らん。皆、どこにいるんじゃー?「スタート10秒前!」わーっ、わーっ、こっちか?こっちか?あっちだー。「パーン!」ひぇー、スタートしちゃったよ。待ってくれー。・・・あれっ?最後尾はまだ全然、動いていないよ。仮設トイレの前はまだ長蛇の列。ああ、慌てて損したよ。

スタート〜
本日のレースプラン。6分30秒/km(1時間5分/10km)のイーブンペースでタイムロスのリカバーはしない。フィニッシュは10時間50分+タイムロスで、11時間10分台目標だな。

5km付近
あっ、草加走ろう会さんのユニフォームだ。「走り屋さんは3人来られてますよね。草加は私だけですが、今日は途中で止めます。頑張ってください。」有難うございます。お先に。

10km付近
うわっ、先頭の選手がもう折り返してきたよ。Kenちゃんじゃないよ。ヤクルトの選手だよ。凄いスピードだね、あんなんで100kmもつのかねぇ。2番は、あっ、旭化成の佐々勤だ!まるで去年の青島太平洋のリプレイだね。でも、佐々選手、今回は一所懸命、走ってるねー。ランナーからも「ガンバレー!」て声が掛かってるよ。

15km付近
やっとKenちゃん来たよ。「タンマさん!遅すぎるんじゃない!」あっ、先に言われた。「うう〜....そっちこそ....。」周りのランナーに笑われちゃったよ、恥ずかしいねぇ。さんすりーさんはどこかねぇ。前にいる筈なんだけど...。結局、判らなかったよ。

30〜40km
ここまでは順調だね。気温は23度と予報で言ってたよ。日差しは強いけど湿気がない分、楽だねぇ。潰れてしまった、あのスーパーうどんランに較べたら、ホントに楽さ。でもさ、前半から各エイドで食べ物を摂れというので、喰い続けていたら、腹がガボガボになってきたよ。ゲ〜ップ。う〜、気持ち悪っ。でもさ、これも独りうどんランでうどんを喰いすぎた時に較べりゃ、遥かにましさ。少し、飲食は控えよーっと。あっ、40kmエイドにはスイカが...。う〜我慢、我慢。
「走り屋さん、草加です。頑張ってください。」あっ、さっきの草加走ろう会のカマタさん(?)だ。有難うございます、頑張ります。本当に止められたんだね。コンディションが悪かったのかねぇ。応援に回っておられるんだね。有難いね、声掛けられるとその都度、元気が出るよ。チーム名入りのオクトーバーラン・シャツを着てきてよかったよ。
あっ、背中にマジックの汚い字で「これでもランナーです」って書いてるオデブのランナーがいたよ。いいねー。味があるねー。頑張れよー。

50km付近
ここから暫くは、山坂だよ。登り坂は腕を使って這うように、下り坂は脚に負担が掛からないように脱力してと。平地に来たらTAIZOさん直伝の二軸走法だ!ん〜、それでもふくらはぎが張ってきたね。いやな、兆しだね。給水時には屈伸運動とストレッチをしないとね。

55kmレストステーション
温泉ホテル緑館。ここに着替えが置いてあるんだ。膝用のサポーターなんかも持ってきたけど、今日は大丈夫だなー。立ったまま、ランシャツに着替えてと。やっぱりピンクシャツは気が引き締まるね。ピシッとしたよ。脚にエアサロンパスをかけてと。ア〜ラ、不思議。ホントに一発で、ふくらはぎの張りが気にならなくなったよ。アキさんの言うとおり。これはもう、エアサロンパス、持って行くしかないねぇ。パンツの背中に挟んでと。「それじゃ、行ってきまーす。」「あら、もう行くの?」長い間、待ってたカミさん、驚いていたけど、ここに長居は無用じゃ。それっ。
道の駅のカボチャソフトクリームは一昨日、食べておいたよ。明日も、食べに行くから、今日はなし。ゴンちゃん、レース中に喰ってるランナーはやっぱりいなかったよ。

60〜70km
夏の避暑地を思わせる木陰の気持ちの良い林間道路。ナンバーカード1番のランナーに追いついたよ。あっ、丹代さんだ。ウルトラマラソンの世界では有名な人。ワシもHPで色々、勉強させて頂いたよ。「初めてのウルトラですか。ここまで来たら、あとはキロ7分でも、十分、完走できます。でも、80kmの関門を越えるまで、気を抜かずに頑張ってください。私は腰を痛めていて、どうにもいけません。」有難うございます。行ってきます。優しい人だね。
エイドでは、高校生ボランティアが、スポーツドリンクです、麦茶です、水ですと声を挙げて勧めてくれるけど、ごめんね、オジさん、胃袋より脚に水をやりたいんだよね。脚の屈伸運動が一番、辛いね。走ることより辛いね。でも、走っていて、時折、脚の色んな箇所にピリッ、ピリッと痛みが走るようになってきたんだよ。ここで屈伸とストレッチを十分にしておかないと、後で響くんだよね。それに右腿の付け根と腰にも疲れが出てきたしね。さー、体操終わったら、氷水をぶっかけてと。いやー、復活するねぇ。脚にも腰にも力が帰ってくるよ。ついでに後頭にもと。首の周りのクールヘッドが心地いいねー。

75km付近
この辺までくると50kmの部とコースが合流して混走になるんだよ。100kmのランナーは白のナンバーカード。50kmのランナーはピンク。ピンクのランナーに抜かれるのは許せるけど、白のランナーに抜かれると、やっぱり、悔しいね。競争してるつもりはないのにね。でも、後から迫ってくる足音の元気さで、ピンクか白か、何となく判るんだよね。これはもう75km走った選手。これはまだ25kmしか走ってない選手ってね。パタパタパタ。ん?何だ、この足音は?パタパタパタ。げっ、たちまち追いつかれた。オバさんだよ、いや、正確にはオババだよ、それもサロンマンブルー(過去10回以上完走者は青いナンバーカードを付けるで、そう呼ばれる)の!三歳の子が、ツッカケ履いて走っているようなフォームで、あっと言う間に行っちゃったよ。恐るべし、サロマン婆。
鶴賀リゾート前のエイド、汁粉で有名だよね。甘いものは好きだけど、走っている最中には、あまり食べたいとは思わないね。いや〜、でも、女子高生ボランティアが走って持ってきてくれるんだよね。食べない訳にはいかないよ。ワシは冷たい汁粉ね。でも、やっぱり一口だけでいいわ。ごめんね、有難うね。

80km付近
ワッカ入り口。この坂が辛いって言うけれど、ペース設定が遅いせいか、なんともないね。まだ、脚が生きてるよ。Kenちゃんとどこですれ違うかねぇ。彼はサブ10、間違いないから、もう直ぐだよね。地獄のワッカなんていうけれど、今日はコンディションが最高、優しく迎えてくれたよ、ゴンちゃん。

85km付近
あっ、Kenちゃん、来た。ピンクのランシャツだから、直ぐ判るよ。9時間15分であと5kmなら、サブ10、間違いなし。「おめでとう!」「ヤバイです。右脚に痛みが。」「ファイト!ガンバッ!」
おっ、このエイド、スイカがあるよ...。もう、ここまで来れば完走は出来るだろうし、腹の具合も良くなったし、どら、食べて行くか。ウ、ウマい!生き返るよーっ!「スイカ、もう一つ頂きます。」「はい、どうぞ。一つと言わず、幾らでも食べてってー。そこの僕、スイカ食べてってー。」おいおい、このオバさん、観光客の子供にも勧めちゃってるよ。大らかだねー。さすが、「おおきいなー。わー。」違った。「でっかいどう。北海道。」う〜、でかいの4切れも喰っちゃったよ。満腹、満腹。さ〜て、あと15km、楽しんで走らなくちゃね。
「走り屋さん、草加です。頑張れー!」あっ、また草加走ろう会のカマタさん(?)だ。嬉しいねぇ。3回も応援して頂いたよ。ハイッ、頑張ります!

90km付近
さあ、折り返して、帰り道。昨日、カミさんと観光したから、この辺はよく知ってるよ。トイレ、トイレと。スイカを沢山、食べたら、途端にトイレに行きたくなったね。ふ〜、出し終わったら、また、スイカが食べたくなったよ。帰りにあのエイド、また寄っちゃおうっと。
あっ、前から嫌な奴がきたよ。昨日、宿の露天風呂で誰彼構わず客を捕まえては、「いや〜、2ヶ月で4つもウルトラのレースを走っちゃいけませんねぇ」と自慢をこき、薀蓄垂れてた野郎だよ。ワシは仮性包○、もとい、仮性変○だけど、お前は真性変○じゃ!取り巻きに囲まれて走りやがって。何がサロマンブルーだ。お前にだけは負けたくないよ。あっ、いかんいかん。人間が狭量になっている。もっと大らかな人物にならなくては。反省反省。

95km付近
よし、もう一度、スイカのお替りだ。「ほら、どんどん食べっててー。」さっきのオバさんだよ。見てても気持ちがいいねぇ。走ったあとのスイカ、ホントに美味いね。いやー、十分、堪能したよ。去年、富里スイカマラソンで、ゴールをしたらスイカが無かったあのショック、あのトラウマが、やっと消えたよ。おい、富里、サロマに免じて勘弁してやらぁー。あ〜、喰った、喰った。さて、行くべ。
あっ、さんすりーさん来た。「頑張れ!ファイト!」手を挙げただけで行っちゃたよ。ちょっと辛そうな顔してたね。でも、あと15kmで2時間半。大丈夫だー、あのスピードなら。
アクシデントだけが心配だけど、さんすりーさんなら精神力で乗り越えるさ。
さてと、あと5km。もう摺り足走法なんてしなくいいよね。普通のランをしてみるか。あっ、脚、まだ生きてる。大丈夫だ。わぁー、リゲイン飲んだみたいに、元気になっちゃったもんねー。それ、キロ5分15秒のマラソンペースにアップだー。ワッカの出口を駆け上がって、駆け下りてと。「♪ガッツだぜ〜」女子高生が歌を歌って大騒ぎして応援してくれてるよ。わ〜い、Thank you! ハイタッチだぁー。

フィニッシュ
あと、2km。沿道の応援も、だんだん増えてきたね。よし、もう一段、スピードアップだー。ワシ、イノさんみたいに恰好いいかねー?さあ、いよいよゴールだぁ。応援の人が皆、拍手と歓声で迎えてくれるよ。有難う!有難う!わぁ、ゴールテープだ。両手を挙げてガッツポーズでフィニッシュ!「2043、田中選手、ただ今ゴールインです」放送してくれてるよ。あっ、Kenちゃんが迎えに来てくれた。「どうだった?」「勿論ですよ。」「おめでとう!」やっぱりね。余裕のさぶKen、いや、サブ10だね。
あとはさんすりーさん。「ワッカですれ違った時、残り15kmで2時間半あったから、大丈夫だよ。」「途中でエラく時間の掛かった10kmがあったみたいですよ。何かアクシデントがあったらしいって。」でも、さんすりーさん、辛そうな顔はしてたけど、走りはそんなに辛い走りじゃなかったよ。ぎりぎりかもしれないけど、大丈夫、間に合うさ。
Kenちゃんもワシも、祈るような気持ちでゴール前に立ち尽くしていたよ。制限時間15分前。時間が飛ぶように過ぎて行く。大丈夫、大丈夫、間に合うさ。「来た、さんすりーさんだ!」Kenちゃんが叫んだよ。やった、間に合った。「さんすりーさん、ガンバッ!」「あっ、さんすりーさん、泣いてる!」ゴール前でハイタッチ。涙を流しながら、さんすりーさん、ゴーーーール!
これでワシのサロマも終わったよ。終わった途端に女子高生のマッサージサービスを受け損なったことを思い出したよ。

記録
11:12:34
ラップタイム スタートタイムロス 0:02:22
10km 1:05:55
20km 1:05:47
30km 1:03:03
40km 1:01:15
50km 1:01:04
60km 1:08:59
70km 1:06:13
80km 1:06:01
90km 1:12:35
100km 1:11:22

練習は嘘をつかない
90km、100kmラップの、スイカを喰ってたタイムロスを除くと、ほぼ設定とおり1時間5分/10kmのイーブンペースで走れたよ。敢えて誤解を恐れずに言えば、フルマラソンよりずっと楽なレースだったよ。ましてや、スーパーうどんランの比じゃないね。何にも問題が出なかったよ。No damage, no trouble.コンディションが余程、良かったんだ、時の運に恵まれたね。それとやはり、練習の成果、うどんランの成果だね。しみじみ、練習は嘘をつかないんだね。それと、ゴンちゃんのアドバイスも大きかったよね。自分流にアレンジさせて貰ったけど、これが初めてのレース、初めてのコースとは、とても思えなかったよ。心理的にも随分、余裕を持てた気がするしね。

自分一人で走った訳じゃない
何の痛みもなく、計算通りに楽に走れちゃったので、ゴールでは、涙も感激もなかったよ。でも、そういう風に走れたこと自体が、とても嬉しかった。練習の甲斐あって、そういう体が作れたんだなってね。レースも長いけど、その前の練習の方がずーっと長いからね。その練習が上手くいったんだと考えると、喜びがジワッと湧いてくるよ。うどんラン・見沼ラン・そうか公園練習会で、練習を助けて頂いた方、サポートして頂いた方に感謝。有難う。
応援頂いた皆さんにも感謝です。有難う。現場の応援が力になるのは勿論だけど、走りながら、あの人からあんな応援があったなぁと思い出すたび、思わず笑みを浮かべながら歩を速めてしまうのは、ワシだけだろうか。ニヤニヤ(ホントはニコニコ)笑いながら走っているランナーって...。