イノさんのレース完走記その3 
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初秋の角館と田沢湖マラソン    2003年9月21日

先日行ってきました田沢湖マラソンの報告です。

 今回は11月に行われる河口湖マラソンに向けての出発点となりました。
これからスポーツの秋となってゆく中で現時点で何が問題となっているのかを
把握することが主な目的です。とは言ってもそれほど堅苦しいものではなく、
相変わらず遊びに行くついでに走ってくるというスタイルです。
従って宿泊地もスタート地点とは全然関係ない角館にしました。というのも
 JRが出している「驚値」だと角館まで行くことが出来るからです。このプラン、
会社の生協だとさらに割引になり、往復の交通費と1泊を入れて21000円と、
普通の新幹線よりも安いプランです。朝も早くなく遅くなく9時に東京発なので、
十分体を休めて行くことが出来るはずでした。
 が、連休になって仕事が全くなくなると途端に遊びに行きたくなるのが人間の性、
朝は小学生なみに6時に目が覚めてしまい、やや寝不足のまま東京駅に向かうこと
となりました。普段は出張で大宮〜仙台を往復することが多いので、
久しぶりに東京駅に向かってみようと思い、頑張ってしまいました。
 上野で友人が乗り込み早速3時間強の列車の旅。連れによって旅の雰囲気が大きく
変わるといいますが、たしかにそういう気がします。今回はいつも一緒に行く人
なのですっかり旅慣れてしまい、あれこれべちゃべちゃ喋っているうちに角館に
12時過ぎに到着。
 埼玉・東京は先週までは暑かったので、半袖で気楽に向かいましたが角館は
さすがに東北なのでわずかに肌寒い感がありました。宿泊地は駅前の
フォルクローロ。閑静な田舎町といったところでしょうか?着いてから早速
荷物をフォルクローロに預けて昼食をどこにしようかあれこれ探しました。幸い
受付で何箇所か紹介してくれたうちの1件「源三」(和食)に向かいました。
 7月の京都で豆腐を食べ損ねた(このときは「てをけ弁当」でした)ので、
折角の小京都で豆腐を食べよう!ということで弁当を食べました。この店、
地元の普通の料理屋?と思って何気なく料理をつまんでいたのですが、何か
おかしい。地元クラスにしては食べるものが値段の割りに美味し過ぎる!特に
あきたこまちが何故?と思いお上さんに伺った所、案の定素材・調理法を吟味
しているとの事でした。米は今時珍しいガス米で炊いているとの事。家に帰って
から再びコメの調理法を研究しようと再燃しました。食後に飲んだコーヒー
グラスが風鈴のようにいい音を出しているのでこれも聞いてみた所、盛岡で
選んで買ってきたと言っていました。何か京都よりもいい旅の始まりだね、と
友人と話をして店を後にしました。「お客さん結構わかるのね」
 武家屋敷はパンフレットに良くあるあの通りで、9月の閑散期にも結構人は
いました。紅葉にはまだちょっと遠く、緑の葉っぱが茂っていました。
駐車禁止なので車は要注意!(無料駐車場はいたるところにあります)
竹林の隙間からのぞかせる庭園、屋敷を順に見て回って行く中、地酒の利き酒
をしているところがあり、友人が目をぎらつかせました。あれこれ飲んでいる
うちに友人はそのまま「松風」を買ってしまい、23日の休みにはきっと
その瓶も空になってしまっていることでしょう。僕は普段はビールを飲んで
いるんだけど、久しぶりに日本酒を飲みました。おいしかった。
 さて、少し歩いて川原に出ると桜並木の見える通りに出ました。次回は春に
来て、酒盛りをしよう!ええ!?それじゃあ今でも太ってきたのにまた太っちゃう
よ!いいじゃん!マラソンついでにくれば絞れるからさ!と話がすすみ、
来春にもしかしたらまた訪れるかもしれません。川原はもし桜が咲いていたら
見事だろうなあ、と友人と話をしながら歩きました。
 その後味噌の店に行き、町中に1件しかない角館味噌(もちろん無添加)の
店にたどり着きました。その前に西宮家の母屋座敷で抹茶を飲んでくつろいで
いましたが京都というよりは先祖代々の農家?という気がしました。自分の
田舎もこんな木の香りがする家なので何だか自分の実家に帰ったような気持ちに
なり、喫茶所なのに畳の上にゴロンと横になってしまいました。
 その味噌の店で何を買おうかと迷っていましたが親に電話をして伝えると、
秋田味噌よりもかなりレベルが高いとの事で、早速2キロ買いましたが、明日
マラソンで炎天下に持ってゆくと痛んでしまうため、一旦こちらに置かせても
らい、明日レース後取りに来るということで話がまとまりました。
 ところがこのとき大波乱が起きました。携帯電話が鳴ったので出てみると
北海道の良く行く喫茶店のおばさんから。家に不幸があったとのことで北海道
の店再開のめどが立っていないと話を聞き、学生時代からお世話になっている店
もなくなってしまう可能性も濃厚とのことで、一気に顔が青白くなりました。
友人がいてくれたおかげで何とか気持ちを元に戻すことが出来ましたが。
その時に見た夕焼けがやけに遠く感じられ、何だか切ない思いが募りました。
 そうこうしているうちに夕闇が訪れ、肌寒くなってきたので夕食を食べに
あちこち回りました。何でも予約しないと入れない店(何故かイタリアン?)
もあり、結局和食の料理屋「むら咲」に入ったのですが逆にそこが大当たり。
きりたんぽが自家製でしかも一番おいしい店だったとのこと(後述しますが
この後町の和風喫茶店らしき店に入ったとき、店員のおねえさんがそう教えて
くれました)確かにきりたんぽ+おじやで相当腹いっぱいになり、身も心も
満足。その後一旦フォルクローロに戻りチェックインして温泉に出かけました。
 夜の角館は京都と全く違い、静まり返っています。にぎやかなのは地元の
飲み屋くらいかな?パチンコも人が閑散としています。そんな中ハイカラな
喫茶店を発見。中にかわいい子がいるじゃん!と友人と話をしながら、ちょっと
寄っていこうか、とその店で少し休むことにしました。さて、この店は一応
ご飯やらしいのですが、何だか日本酒がやたらと多い!飲もうぜと誘う悪友に
あっかんべと言いながらべちゃべちゃと話をしていたのですが、ふと明日の
予定を確認していたとき、1つ問題があることに気が付きました。田沢湖駅
までは電車の時間を知っているのですが、田沢湖と田沢湖駅って遠くない?
店員に聞いたら案の定そういうことらしく、バスを探したけど全然時間がない。
そこで明日この店にもう一度来るという条件で送ってもらうことにした。この人、
生粋の角館人で、コーヒーとそばの味が分かるという。今時にしては珍しい
純日本人だなあと友人と感心していました。
 さて、翌朝7時に目を覚ます予定でしたが何を間違えたのか、4時前に目が
さめてしまい、朝食が少しきつかった!友人も何故か目を覚まして、2人で
「レース前でくたびれている!」と話をしていました。ちなみに朝食は悪く
はなかったのですが、コメがいまいちだったので、後で感想を書いて送ろうと
言うことになりました。
 7時半に待ち合わせてそのお姉さんに乗せてもらい、田沢湖で別れた後に
小休止。着替えをして久しぶりのフルマラソンにのぞみました。スタート後
20キロのコースは田沢湖を1週するのですがフルはその前に20キロがあり
ます。ここで体力を奪われないようにまずは慎重に走ることに努めました。
幸い15キロまでペースメーカーの人がいたのでその人についていったので
すが、15キロ過ぎからその方が遅れ始めて、結局20キロ以降は1人旅に
なりました。
 30キロ通過タイムが2時間45分、このタイム実は荒川や長野よりも
早いペースで、坂道があるのに何故?と思ったのですが、その時はあまり気に
せずに走りました。ところが32キロで一気に足の裏と足の筋肉がしびれ始め、
練習不足?という予感がしました。幸いスズメバチのエキスを飲んで走った
ので、ハンガーノックの心配は有りませんでしたが、足がとにかく痛くて
死にそうでした。無理をして次につなげないと話にならないので、途中休憩を
多く取りながら走ることにしました。35キロ(20キロの人は15キロ地点)
に猛烈な坂が有り、これもきつかったのですがこの後はずっとゴールまで道が
うねっており、苦労しました。比較的平坦かと思っていたのですが、まさか
こんなのがあるとは思ってもいなかった。
 ふと、おきなわマラソンを思い出しました。あの時はそれほどうねっておらず、
むしろ下りが多かったこと。これがあって、運良く4時間を割っていたのでは?
とすら考えていましたが、しかし今は走ってデータを着実に集めないと!疲れて
いる体にムチを打ってとりあえずゴールを目指しました。
 前の方を見ると30キロから僕を追い抜いていったおじさんがへたばって
いました。やはりガス欠だったらしいです(勝田マラソンで3時間32分)。
その人を40キロで追い越してあとはゴール目指して加速。何とか4時間5分
でまとめることができました。しかし相変わらず30キロの課題が残ってしまい、
またそのおかげで30キロまでの貯金がなくなってしまうという、何とも変な
結果になってしまいました。男子優勝者が2時間37分掛かるレースであることを
考えると、もしかしたら4時間5分というのはまともな結果なのかもしれません
が。
 ゴール後足のマッサージをしてもらい、回復後あきたこまちの新米を大量に
食べて体温の回復、先に20キロでゴールしていた友人の話によると田沢湖畔
の温泉はみな沸かし湯だとのことで、角館に帰ることにしました。ところで、
このときもバスがないので20キロの優勝者夫妻にヒッチハイクをお願いしま
した。
 舞台は再び角館。駅前に戻ってまずはフォルクローロで昨日お姉さんに
勧められた桜パフェを頼むが「本日は終わってしまいました」とのことで、普通
のアイスで我慢しました。その後昨日置いていった買い物を取り戻しに安藤味噌
醸造所に向かい、昨日買い物をした時に話をしていた店員をお上さんと間違えて、
お上さんを呼んでしまいました。ところがお上さんは親切に応対してくれて、
お菓子とお茶が差し出されました。このお菓子、何でも作家が昨日持ってきて
くれたもので、何ともまあ上品な味だなあ、と思って食べようと思っていたので
すが、帰りの「こまち」でどさくさにまぎれて友人がみんな持って帰って
しまいました。
 あとは昨日のごはん屋に向かい、利き酒をしながらひたすら食べまくりました。
ここでのあきたこまちもコメが甘く絶品でした。わざわざ来てくれたということ
もあり、向こう側も頼んでいないものを持って来てくれたりと、色々サービス
をしてもらい、後で狭山茶を送ることにしました。しかしとんかつ、さんまの
塩焼きと、何を食べてもおいしく、材料が純国産のもののみ使っているというの
が気に入りました。東京ではいまどき考えられません。
 話によると、角館は小京都ということもあるのでしょうか、よそ者を寄せ付け
ない縄張りがあるらしく、またその縄張りの中で足の引っ張り合いがあるとか。
あの9月のまつりも実は裏では先祖代々の家々の争いがあるそうなのです。
山に囲まれた聖域?といったところでしょうか。従って地元には小さなスーパーが
1件しかなく、もちろんドトールもスターバックスもありません。買い物は
秋田・大曲まで車で行くそうです。
 店員のお姉さんと喋っていたら7時半で、電車まであと15分しかなく、
慌てて角館駅まで戻りました。早歩きで何とか角館駅にギリギリセーフ、「こまち」
に乗り込みました。友人はお酒ばっかし飲んでいたのがたたったのか、新幹線の
中で体調を崩してしまいました。今はもう回復しているそうです。
 今回はあれこれありましたが、地元の人とのふれあいが面白く、何よりも
知り合いが増えたのがいい経験になりました。レースとしてはまだまだ課題が
残りましたが、旅行の質はこれまでの中でかなり高い位置を占めるものとなり
ました。次回は春に行こうかと、計画をしているところです。